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作家活動15周年記念となった本展では、初個展で発表した作品も交え、作風の変化を感じていただけるように構成しました。新作として発表した作品群のテーマは「時間と空間」。過去、現在、未来といった時間のつながりや、時間の経過のなかで見えてくるものなど、時空についてさまざまなアプローチをした作品を制作しました。ずっとあたためていた題材でしたが、ちょうど私自身が人生の後半を迎え、前ばかり見るのではなく、振り返る時間が増えてきたことも影響していたようです。振り返ることは決して後ろ向きになることではなくて、より良い未来へむけて必要な作業だというメッセージを発信したいと思いましたが、それを一番伝えたい相手は、自分だったのかもしれません。
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近ごろ「多様性」という言葉をいたるところで見かけます。まるで流行語のように使われるその言葉を耳にするたび、奇妙な違和感を覚えるようになりました。新しくもない言葉が、なぜ目新しいもののように広まっているのか。この言葉の流行によって、言葉の意図とは真逆に、必要のない分断が加速するのではないか……違和感を紐解いていくと、多くの人々が自分以外の何かや誰かに属することによって安心感を得ている実状への危機感が根底にありました。多様性を語る前に、まずは「自分以外はみんな他人である」という事実を客観的に受け入れる姿勢が必要だと思い、「あなたとわたし」という副題を付けて作品を発表しました。
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あーとらんどギャラリー(丸亀/香川)の企画で開催させていただいた個展。タイトルの「MOTHER TOWN(マザータウン)」は、私の造語です。"故郷"を表す"ホームタウン"や、"母国"を表す"マザーランド"に対して、出生や居住の有無にかかわらず「そこで出会った物事によって心身ともに成長させてもらった町」という意味合いで表しました。自己というものは、もともと自分の内側に存在しているのではなくて、さまざまな経験のなかで次第に積み上げられていくものだと考えています。今ここに生きる「私」という存在を作る手助けをしてくれたであろう町や人。その面影を感じるような作品を集めました。
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本展には「光を辿って」というサブテーマをつけました。COVID-19の流行により自粛生活を余儀なくされるなか、どんなメッセージを発信するべきかと考えて行き着いた答えでした。自粛期間に強く感じたのは「信じるに値するものは何か」ということ。世界中の人々が見えない不安に煽られ、不確かな情報に右往左往する状況下、はたして、確かな指針となるものはいったい何だろう? という問いを共有したいと思いました。どんなに揺さぶられても、ときには転覆させられても、何度でも前を向くことができる。そんな、灯台のような強い光を放つ指針となるものは、他でもない自分の心の中にあるのではないか、そんな想いを表現した展示にしました。
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名古屋での初個展となった本展は、ギャラリーマルキーズの企画で開催させていただきました。桜の名所の近くにある、もうすぐ1周年を迎えるというギャラリー。制作を進めていくと、ふしぎと、いくつもの"船"がキーワードのように登場してきます。それはまるで、春という旅立ちの季節に航海に出たマルキーズという船が、寄港先での出会いと経験をかさねながら少しずつ成長していく……そんなストーリーを垣間見るようでした。また、春は明るいイメージがある反面、「変わらなきゃ」「何か始めなきゃ」と必要以上に自分を追い込んで心が不安定になる季節。「大丈夫、大丈夫。自分のペースで進めばいいんだよ」というメッセージを伝えたいと思いながら制作していたので、いつも以上に自由でのびのびとした作品が生まれたように思います。
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「アートのある暮らしをスタンダードに」をモットーとして、銀座界隈の画廊が共同運営しているArt Mall(アートモール)の企画で開催させていただいた本展。
Art Mallは、ギャラリーにしては珍しく夜8時まで営業していて、お菓子でも売っていそうな店構えのかわいらしいギャラリー。会期がバレンタインウィークということもふまえて、この場所、この時期に似合う展示にしようと構想を練りました。何気ないできごとや、ふとした瞬間に感じる心に熱を帯びるような想い。気づかないうちに傷ついていた心が、しっとり潤って癒されていくような感覚……そんな、人生のなかで幾度と遭遇する、心に灯りがともるような時間を描いた作品たちをご紹介しました。
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「幸せの正体を探る」という、少しむずかしいテーマに挑戦した本展。わかりやすく、見る人の心に寄りそうものであるように、展示における並び順にここまで強くこだわったのは今回が初めてでした。扉を開けてすぐの壁は、陥りがちなネガティブな考えや少し辛辣なメッセージを表現。次の壁ではさまざまな幸せの側面を客観的に把握してもらい、3つの抽象・コラージュを挟んだ最後の壁では提案と希望を表現する流れを構成しました。容易に見聞きする「幸せ」という言葉の意味は、すべての人にとって共通のものではありません。作品と対話しながら「自分にとっての幸せとは何か」と改めて自問自答していただくことで、その答えに気づくきっかけになってほしいと願いを込めました。
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初個展から数えて10周年にあたる本展では、「成長すること」をテーマにした新作のほか、記念展示として初期作品やドローイングも含めた50点以上を一挙に並べました。作家としての表現や思考の変遷も垣間見ていただける内容になっていたと思います。会期であった3月末は、これまでの環境や考え方から卒業して、新たな自分へと思いを馳せる時期。「自分はこれからどう生きるべきか」「どんな人間になっていきたいのか」……作品を前に、改めてそんな自問自答をするひと時をもっていただけたらうれしいな、と思いながら準備した作品達でした。
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4月に開催ということで、「Time to start(はじまりのとき)」をイメージした作品構成にしました。新生活をはじめられる方はもちろん、年齢に関係なく、何か新しいことにチャレンジしたくなるような内容にしたいと思い、まず私自身が挑戦する気持ちでいることを意識して制作にあたりました。
これまでの作品に比べて、全体的に大きなキャンバスに描いてみたり、ふだんあまり使わない色彩を取り入れてみたり。新しいことをはじめるときは、誰だって心細く、いつだって困難がつきまといますが、自分の心の弱さと向き合う勇気や、未来を信じて乗り越えていくパワーを、見てくれる人にも伝染させたいと思い描いた作品達です。
個展詳細(銀座アートスペース アーカイブ)
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私の「Song of Life」シリーズは、日常生活の中で見つけた小さな“哲学”を紡いでいるものです。その哲学の中心にあるものは「自己(わたし)」だと思っています。
これまでの個展でも「私とは何か」ということを探ってきましたが、シリーズ4回目となる今回は「自己(わたし)」だけでなく、「他者(あなた)」がいる空気を感じさせています。
好きも嫌いも、快も不快も、善も悪も、またはどちらともいえないグレーな感情もすべて、私の存在ひとつでは得られるものではありません。他者が集合した社会の中にあって、はじめて得ることができる感情です。そして、感情や心が人間性を作り、人間たらしめているのだと仮定するなら、「自己(わたし)」は「他者(あなた)」がいてはじめて「存在する」と言えるのかもしれない…そんな思いを巡らせて描いた作品達です。
 
個展詳細(ギャラリー同潤会の個展アーカイブ)
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人間が生きていく中で出会うさまざまな"疑問"や"気づき"を「Song of Life」と呼んでライフワークとして続けていこうという決意があり、タイトルは引き継いで「vol.3」としました。
2008年(vol.1)から2011年(vol.2)は、カラスの目線を利用して人間の人生を描いたひとつの大きなストーリーとしてまとまりをもっていたのに対して、2014年(vol.3)の個展では、これまでのストーリーから脱却しようと試みました。また、カラスという第三者は登場させず、人間として人間を客観的に見ることにも挑戦しようと思いました。これまではひとつの会場でひとつのストーリーを紡いでいたのに対し、ひとつの作品毎にひとつのストーリーを紡ぐイメージをもつことによって、結果的に個展としての"密度"を上げることができたのではないかと思っています。
 
個展詳細(ギャラリー同潤会の個展アーカイブ)
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2008年に開催した個展作品を収録した『Song Of Life』という画集を制作しました。
言葉(短詩)とともに表現した平面作品は、自由気ままに空を飛び交うカラス達が、地上を這うように生きる「人間」という生物について観察した寓話仕立てになっています。前回の個展(画集の中)に登場したカラス達の"旅の続き"をイメージした作品群を制作し、「vol.2」として2回目の個展で発表いたしました。
2011年は3月に東日本大震災という忘れられない出来事を経験しました。そのとき感じた想いをいち表現者としてどうしても形にしたいという想いで制作したのが「original sin(原罪)」という作品でした。この作品を中心として他の展示作品が構成されていった感覚があります。
 
個展詳細(ギャラリー同潤会の個展アーカイブ)
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人間の人生には、迷い、疑い、矛盾、孤独・・・といったグレーな感情が頻繁に現れます。それらは決してマイナス要素ではなく、むしろ人生をプラスへ昇らせるために必要不可欠なものであると捉えます。グレーな感情から目をそらすことなく、精一杯それらと向き合って、考え、乗り越え、後悔を残さず生き抜きたい、生き抜いてほしい、そういった想いを込めて「everything starts from gray」というテーマで開催いたしました。
人間である私が「人間」について表現するにあたって、あえて客観的な目線を用意したほうが面白みが増すと考えて「カラス」を登場させました。現在もロゴとして使っている赤いカラスの登場でした。カラスという第三者の登場により、私の描く人間の人生はよりストーリー性をもつようになり、後に絵本的な画集『Song Of Life』を制作するに至りました。
また、この「Song Of Life」という本のタイトルは、これ以後、私のライフワークとなる大テーマへと成長することになりました。
 
個展詳細(ギャラリー同潤会の個展アーカイブ)
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